こくとーのアンニュイな日常

ある時は物書きの社会人、またある時は風俗のスカウター!しかしてその実態は!よかったらブログ読んでね

55.本質

本質を履き違えた人が多い。どうもこくとーです。

古畑任三郎が好きなんですよ。何度観たかわからないくらい繰り返し観てて、セリフもかなり頭に入ってるくらい。倒叙ミステリは役者の演技や掛け合い、心理的な圧迫感など、フーダニットとは全然違う形で楽しめますよね。個人的にはこちらの形式の方が好きです。

で、とある骨董屋が殺人を犯すという回があります。数百年前に作られた「慶長の壺」という、とても価値ある壺が重要な鍵を握っているのですが、犯人を陥れるために有名な陶芸家がその壺そっくりの贋作を作るのです。なんやかんやあって(端折り過ぎ?笑)、犯人は本物の慶長の壺を壊すことになるのですが、その理由を明かすときのセリフが印象的でした。

犯人「古畑さん。私はどちらが本物の慶長の壺か知っていました。知っててわざと本物を壊したのです」

古畑「なぜ?」

犯人「いいですか。本物の慶長の壺。これは見方を変えればただの古い壺です。かたやもう一方は現代最高の陶芸家が作った壺。私一人を陥れるために、私のために彼はこの壺を焼いたのです。モノの価値というのはそういうものなんですよ、古畑さん」

これは「モノの値段は値段ではない」、もっと大きく捉えるなら「モノというのは本人にとって大事かどうか、そこに尽きる」というとても大きな意味を含んだ深いセリフだなと思います。

物質的なものであれ精神的なものであれ、自分にとって何が大切なのか本質を見極めながら人生を歩んでいきたいですよね。

じゃ、今日はこの辺で。